不運を呼び寄せる私ですが、あなたに恋をしてもいいですか?
「歩実、力を抜いてごらん?」

絢人の甘い声に従い力を抜く歩実。
絢人がゆっくりと入ってくるのがわかる。下腹が圧迫され、一つになったのだと感極まり涙が溢れた。

「痛かったね、ごめん」

「違うの。嬉しくて、絢人さんと一つになれたことが嬉しくて」   

「歩実」

絢人は歩実を抱きしめ、唇を貪りながら、ゆっくりと腰を動かし始めた。激痛が心地よい痛みに変わり、奥を突かれるたびに、味わったことのない快楽に嬌声を上げた。律動していた絢人の動きが、荒れ狂う波のような動きに変わり、何度も何度も歩実の名を呼んだ。

「あぁぁぁ…… 絢人さん、んっ、あっ、ダメ、あぁぁぁっ」

歩実の中で何かが弾け、力が抜けていく。

「俺ももうダメだ! うっ……」

膜越しに温かいものが注がれた。歩実に覆い被さる絢人。激しく脈打つ絢人の心音を聴きながら、歩実は幸せを噛み締めていた。


しばらくして絢人が立ち上がる。
左足に残る傷跡に歩実の視線が留まった。

「傷……」

悲しげな表情の歩実を絢人はそっと抱き寄せる。

「この傷跡は、今の俺がいる証だよ。そしてこれは俺のお守りだ」

絢人の視線の先には、歩実がプレゼントした切り絵のポストカードが飾ってあった。

【おにいちゃん、助けてくれてありがとう。歩実】

絢人の全てが、歩実の中に降り積もった雪を、ゆっくりと溶かしていったのだった。


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