東雲家の御曹司は、わさびちゃんと新婚蜜月中
「ははは! なら、会議で突然伝えたのか?」
「はい、他にいつ言えばいいのですか?」
金曜日───……
風呂の中で山葵を抱きこみながら、この一週間にノーザンで起きた出来事を聞く紀糸。
「なら、本格的に頑張らないとな」
紀糸は山葵のうなじにチュッと吸い付く。さすがに見える所に痕は残さないが、山葵の胸や背中の隠れる部分は、常日頃から紀糸の散らすマークだらけだ。
「わさびはキラくんから、“ニワトリの腹の中”というネーミングセンスのないアプリを入れてもらいました」
「……なんだその不気味なアプリは」
それは、キラの妻、ひよ子全面協力の元に作られた、妊活アプリだった。生理日管理はもちろん、基礎体温のデータから排卵予測、妊娠しやすい日を教えてくれるものだ。
「あの面倒な毎朝の体温計と同期させると、いろいろわかるようになるみたいなので、後で圭介からやってもらいます」
「別に俺でも設定は出来ると思うから、後で見せてみろ」
「わかりました」
しかし、その話から紀糸は思った。
───そんなアプリを活用し始めたら、わさびはきっと……今日しても意味がありません、三日後にしてください、などと言って俺はお預けをくうことになるんじゃ……
それは、紀糸にとってあまり望ましい状況とはいえない。
これからは子作りと言いながら、いつでもどこでも妻を抱けると思っていたというのに、逆に回数が減ってしまう可能性が浮上したのである。
「わさび、人間の身体はアプリどうりにはいかないんだ。まずは回数をこなすことが大事だと医者はいっていたぞ」
「……紀糸、どうしてわさびには全部バレるとわかっていて、そんなくだらない嘘をつくのですか」
「……」
「安心してください。わさびは面倒なのでアプリを活用しないと思います。紀糸の好きなようにしていいですよ」
「……」
10歳も年下の妻になだめられる自分がなんとも情けなくなりつつも、紀糸はすぐに開き直り、その夜も可愛い妻を抱く。
「わさび───……子供はどっちが欲しい? 男か? 女か?」
「……っん……ふっ……」
わざとらしいゆっくりとした抽挿にじれったくなりながらも、奥を突いて来るその刺激に、山葵は紀糸の背中に爪を立て、身体を震わせる。
「御曹司は男───っです」
「そうか、俺は最初は女の子がいい───っ……わさびによく似た、天真爛漫な女の子が見てみたい」
───絶対に可愛いに違いない……待てよ……赤ん坊なら、胸ポケットに……いや、流石に入らないな……
「ブフッ! 紀糸、笑わせないでください!」
山葵は思わず吹き出して笑い、ナカをぎゅっと締める。
「───っ! 急に締めるなっ……くっ───このまま出すぞ」
そう言いながら、紀糸の腰は何度も彼女の奥を激しく突き、最奥で精を放った。
「っ……んっ───!」
この二人の子作りは、今日も明日も明後日も順調に違いない。