街角の契りは、永遠の愛に
小さく呟くその声に、顔が一気に赤くなる。

男の人とはこういうものなのか……知らなかった。

やがて彼は乱れた呼吸を整え、私の髪を軽く撫でながら言った。

「今度も体を売りたくなったら、アークライド公爵邸を訪れるといい。」

「アークライド……公爵……?」

耳慣れない言葉に思わず目を丸くする。

「ヴィンセントって……そんなに偉い人だったの⁉」

信じられない思いで彼を見つめると、金の瞳が静かに細められた。

その瞳の奥に、冷徹さとは違う、人間味のある光が揺れていた。

「はははっ! 偉い人か!」

ヴィンセントは声をあげて笑った。

その笑いは不思議と嫌味ではなく、むしろ肩の力を抜かせるような響きだった。

「じゃあ、その偉い人からのプレゼントだ。」

差し出された袋には、薬を買うのに十分すぎる金が入っていた。

「これ……いいの?」

戸惑いの声に、彼は軽く肩をすくめた。

「いいも何も、報酬だ。」
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