この恋、予定外すぎて困ってます
「そうですね、先輩の隣歩いてても私なんて妹にしか見れないですよね」
涼ちゃんの“妹”って言い方が、やけに強調されてて、なんかイラっとした。
だから、つい言ってしまった。
「じゃあ、彼女になる?」
正直、2割は本気だった。
涼ちゃんと付き合ったら、きっと楽しいだろうなって思った。
でも――
「私のこと、なんだと思ってるんですか」
涼ちゃんの声が、震えていた。
「え?」
何も考えずに返した俺に、涼ちゃんは怒った顔で言った。
「馬鹿にしないでください!」
そして、走っていった。