桜吹雪が舞う夜に
私がもっと強ければ、彼を安心させられるのに。
飲み会に行ったって、誰と話したって、決して彼を裏切らないって。
そんな当たり前のことを、言葉じゃなくて態度で示せるくらいに、揺るぎない自分でいられたら。
でも私はまだ学生で、未熟で。
少しのことで迷って、周りの言葉に揺れて、心の中では彼にすがりたいと思ってばかりいる。
そんな自分の弱さが、結局は彼を苦しめてしまっているんじゃないか……そう思うと、どうしても胸が痛む。
彼は、私のことを守ることで自分を保っている。
私は、彼に守られることで自分を支えている。
……この関係は、本当に健全なんだろうか。
信じるって言葉は、確かに愛の証なのかもしれない。
でも、その重さに互いが押し潰されそうになっているのなら――
私はどうすればいいんだろう。