社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「私……高峰社長の隣にいていいのか、分からないから。だから、そう言って貰えると……助かります。」

震える声で吐き出すと、抱き寄せられる腕の温もりがさらに強まった。

――私は、この腕の中にいていいんだ。

一度は諦めた恋。けれど、諦められなくて、ずっと胸の奥で燻っていた想いが、今、確かにまた動き出していた。

「君っていう人は……」

低い声が耳元に落ちてくる。

次の瞬間、熱を帯びた唇が私の唇に重なった。

「……んっ。」

視界が揺れ、頭が真っ白になる。

「俺は、この前君の可愛い姿を見て、もう我慢できないというのに。」

吐息混じりの告白に胸が震える。

私を求める声が、甘くて苦しくて、涙が出そうだった。

「社長……」

囁くしかできない私を、直哉はさらに深く抱きしめ、夜景も音楽も忘れるほどに、その口づけを重ねてきた。
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