社長、社内恋愛は禁止のはずですが
まるで直哉さんの“熱狂的なファン”みたいに、彼の隣に立つ権利を競い合っているのだ。

胸がきゅっと縮む。

私はただ、彼を支えたくて隣にいるだけなのに。

けれど、彼女たちの言葉は鋭く、容赦なく私の心を突き刺してきた。

でも、私には直哉さんに愛されているという自信がある。

だからこそ、逃げない。

「そういうことを言っているから、いつまでも直哉さんの隣に立てないんじゃないですか。」

震えそうになる声を必死に押さえて、堂々と告げた。

「な、何ですって⁉」

ご令嬢たちの目が大きく見開かれる。

――ここで引いたら負けだ。

私は胸を張り、さらに続けた。

「直哉さんに必要なのは、影で支える人です。あなたたちに、それができますか!」

一瞬の沈黙。次の瞬間、ご令嬢の一人が顔を歪めて睨みつけた。
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