社長、社内恋愛は禁止のはずですが
社長室はフロアの一番奥――誰も廊下にいない瞬間を狙い、私はそっとドアを閉めた。

「遥香。」

その声と同時に腕を引かれ、柔らかなソファに座らされる。

すぐに直哉さんの唇が重なった。

「んっ……」

驚きと甘さで、息が止まりそうになる。

「早く遥香に、触れたかった。」

低い囁きが耳を震わせ、この前のホテルで過ごした熱い一夜が一瞬で蘇る。

「……私も。」

正直な想いを伝えた瞬間、さらに深いキスが降ってきた。

そして彼の手がスカートの裾をすくい上げ、太ももをなぞる。

「やっ……ダメ……ここでは……」

必死に訴えると、直哉さんは唇を離し、私の口元に人差し指を当てた。

「シーッ……声を出すと、外に聞こえる。」

艶やかな瞳で見下ろされ、心臓が高鳴る。

理性は“ここは社長室だ”と叫んでいるのに、彼の指先が秘めた場所に触れた瞬間、全身が甘く痺れた。
< 119 / 273 >

この作品をシェア

pagetop