社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「それに……去り際に“愛してる”なんて言うなんて。」

高森秘書が小さく呟くと、互いの頬が赤く染まった。

普段冷静に振る舞う彼女までこんな顔をするなんて。

「その、自信を持って下さい。たぶん社長は、遥香さんに本気なんだと思います。」

まっすぐな声に胸が熱くなった。

私は自然に笑みを浮かべていた。

「悲しくて泣いてたんじゃないんです。」

驚いたように見つめる瞳に、私は正直に続けた。

「社長への愛情が……溢れてしまって。止められなかったんです。……すみません。」

一瞬の沈黙。けれど次に見た高森秘書の表情は、ぱぁっと花が咲いたように明るくなっていた。

「ですよね。社内恋愛禁止の社長に、こんな空間で触れられたら……気持ちが溢れちゃいますよね。」

高森秘書は、まるで恋バナを楽しんでいるかのように頬を染めて笑った。

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