社長、社内恋愛は禁止のはずですが
そして翌日、私は南條にランチに誘われた。

「この前の企画、取引先を通ったんだ。」

南條の嬉しそうな声に、私の胸も弾んだ。

「あの漁港の人達、喜んでくれたんだね。よかった!」

私の頭に、あの人達の明るい笑顔が浮かんだ。

「そのお礼にね。ランチでも行こう。」

南條が軽く笑った、その瞬間――

「すまん、南條。」

背後から聞こえた低い声に振り返ると、直哉さんが立っていた。

「水城は俺とランチの約束をしてたんだ。」

「えっ?」

南條が目を瞬かせる。そんな約束、してないのに……。

「水城、行くぞ。」

有無を言わせぬ口調に、私は慌てて財布を掴み、直哉さんの後を追った。

残された南條の表情が気になったけれど、それ以上に心臓がバクバクしていた。

――直哉さん、もしかして嫉妬してる?
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