社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「直哉さん……!」

私は慌てて背中に袋を隠した。

けれど、ロレックスの高級感あるロゴがチラリと覗いている。

直哉さんの視線がすぐそこに落ちた。

「……それ、買い物?」心臓が跳ね上がる。

ごまかしたいのに、顔が赤くなってしまって言葉が出てこない。

「な、何でもないです!」

必死に笑ってみせると、直哉さんは私の顔を覗き込み、唇の端を上げた。

「ふうん……秘密の買い物、ってわけか。」

からかうような声に、ますます動揺する。

バレたくない。誕生日まで内緒にして渡したいのに。

私は両手で袋を抱きしめ、くるっと背を向けた。

「ご、ごめんなさい!」

逃げるように歩き出す。

「いや、余計に気になるってば。」

直哉さんがふっと笑い、私の手からロレックスの袋を奪い取った。

「えっ、ちょ……!」

袋を開けた瞬間、彼の眉がピクリと動く。

「ロレックス?」

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