社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「いやあ、水城さん。素晴らしいプレゼンをありがとうございます。」

先ほど余談を交わした取締役社長が、特に大きな拍手を送ってくれている。

その表情に心から救われた気持ちがした。

「高峰社長、今回の依頼。ぜひ御社にお任せしたい。」

その一言に会議室全体の空気が一気に明るくなる。

直哉さんはすっと立ち上がり、取締役社長と力強く握手を交わした。

「ありがとうございます、社長。」

堂々と応えるその姿に、私は誇らしさで胸がいっぱいになった。

そして直哉さんと相手先の社長の間で、正式な契約書が交わされた。

「では、こちらで進めてまいりますね。」

直哉さんの言葉に取締役社長がペンを走らせ、最後にサインを書き入れると、その場の空気が一気に達成感に包まれた。

胸の奥が熱くなり、私はようやく「やり遂げたんだ」と実感する。
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