社長、社内恋愛は禁止のはずですが
運転席でハンドルに身を預けていた直哉さんが、低い声で私を呼んだ。

その声に心臓が跳ねる。いつもと違う、少し熱を帯びた響き。

彼の手が伸びてきて、私の頬を包み込む。

ほんの数秒で顔が近づき、唇が重なった。

「んっ……」

会議の緊張で張りつめていた体が、一気にほどけていく。

舌が絡み、吐息が車内にこもった。

背徳感が喉を焼く。ここはまだ取引先の駐車場。誰かが通りかかるかもしれない。

「だ、誰か来ちゃいます……」

「大丈夫だ。誰も来ない。」

直哉さんは断言する。自信に満ちた声が、余計に私を濡らしていく。

スカートの裾に忍び込む指。

生地越しに触れるだけで、熱いものが込み上げてきた。

「はぁ……直哉さん……」

「もう、待てないんだよ。契約が決まった瞬間から、ずっと遥香を抱きたいと思ってた。」

耳元で囁かれ、腰が震える。
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