社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「編成……ですか?」

はっと気づく。

今の企画部には一課も二課もない。

つまり私を課長にするなら、わざわざ新しい課を作らなければならないのだ。

「まだプロジェクトが発足されてもいないのに、急に課を立てて課長にするのは無理がある。」

その言葉に胸が沈む。やっぱり……現実はそう簡単じゃない。

落ち込みかけたその時、直哉がふっと顔を上げた。

「そうだ。課長代理にしよう。」

「えっ……?」

耳を疑う。

「それなら課長と同じ権限と責任を与えられる。君が望む通り、案件を自分の手で動かせるはずだ。」

代理――けれど、それは確かに新しい肩書き。

胸の奥で、抑えきれない鼓動が熱を帯びて広がっていった。

「そうなると、西野に一課を任せて、今の案件を引き継いでもらおう。そして――水城が率いる二課に、水城の案件と、俺の直轄の案件をやってもらう事にしよう。」
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