社長、社内恋愛は禁止のはずですが
まるで“特別扱いなのではないか”と暗に告げられたようで――心臓が苦しいほど高鳴った。

「何が言いたい?」

高峰社長の声が鋭く響き、場の空気が一層張りつめる。

西野部長はわずかに息をのんでから、視線を逸らさずに答えた。

「……そんなに水城さんを気に入っているんですか、と申したいんです。」

「気に入る?」

直哉は眉をわずかに上げ、短く笑った。

「ああ。俺の案件を任せるくらいには気に入っている。それ以上でも、それ以下でもない。」

冷然と告げられたその言葉に、西野部長はごくりと喉を鳴らす。

だが次の瞬間、彼女はちらりと岸本さんを見た。

「一つ条件があります。」

「……なんだ。」

「岸本さんを、一課の課長にして頂きたいのです。」

「えっ……!」
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