社長、社内恋愛は禁止のはずですが
自然と笑みがこぼれた。

そう――私だって、このプロジェクトを絶対に成功させたい。

社長の隣で、同じ未来を見たい。

会議室からフロアへ戻ったとき、真っ先に駆け寄ってきたのは弥生だった。

「熱くなっていたね、社長。」

くすっと笑う彼女の目には、遠くからでも伝わってきた社長の熱量が映っていた。

大きな身振り手振り、響き渡る声――。

声が聞こえなくても、その情熱は誰にでも分かるほどだったのだ。

「私にも協力させて。」

弥生が真剣な眼差しで手を差し出す。

「最初からそのつもり。」

思わず笑みがこぼれ、私はその手をしっかりと取った。

まずは――自分が抱えている案件を、信頼できる仲間たちに託すこと。

それが、新しい一歩の始まりだった。
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