社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「遥香……」

耳元に落ちた声は熱く、甘く、そして何よりも真実だった。

社長の指が深く沈むたび、理性はあっけなく溶かされていった。

「やっ……あぁ……」

押し殺そうとする声が、どうしても漏れてしまう。

「もっと……聞かせて。」

低く熱い囁きが耳をくすぐる。

胸元に触れる手と、内側を探る指。

二つの熱に翻弄され、私は身をよじるしかなかった。

「ダメ……社長……」

必死に首を振っても、身体は正直に震え、甘い痺れが全身に広がっていく。

「かわいい……遥香、俺を夢中にさせる。」

彼の唇が首筋を辿り、耳元に触れると、全身がびくりと跳ねた。

指が奥を抉るように動き、止められない水音が狭い車内に満ちていく。

「もう……無理……っ」

涙が滲んだ視界の中で、彼の瞳だけが熱く光っていた。
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