本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 そう強く願ったそのとき、道路を挟んだ反対側の歩道に小さな影を捉えた。よたよたと歩く小さな人影。おにぎりセイバーのぬいぐるみを抱き、肩を震わせている。


 「望くん!」


 そう呼ぶが早いか、莉乃は弾かれたようにその場から走りだした。


 「今そっちに行くから待ってて!」


 横断歩道を渡り、歩道を全速力で走り抜ける。気持ちばかりが焦り、足がもつれそうだ。どうにかこうにか重い足を懸命に前に出し、望を一直線に目指した。

 涙でぐちゃぐちゃの顔を上げ、望が莉乃を見つける。


 「りの」
 「望くん!」


 飛びつく勢いで望を抱きしめた。


 「よかった……!」
 「りの、ごめんなさい」
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