本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 けれど望の寝顔を見ているだけで心がふわっと解けたり、青葉の何気ないひと言に胸があたたかくなったり、ふたりにどれほど助けられてきただろう。


 「今さらなんかじゃ……」


 ようやく口から漏れた声は、思っていたよりもかすれていた。


 「手、出して」


 言われるままに出した左手に、青葉がリングをはめていく。静かにきらめく指輪に、かつては想像もしなかった感情が重なった。
 これは形じゃない。ただの飾りでもない。


 「青葉さん、ありがとう」
 「愛してるよ、莉乃」
 「私も愛してる」


 そっと重ねられた指と同じように、ふたりの唇が触れ合う。躊躇いも急ぐこともなく、互いの温度をたしかめるようなやさしい口づけが愛しい。
 窓の外、静かに降り続く雪が、ふたりをそっと包み込むように白く舞っていた。
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