本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 ***

 年が明けた四月末、莉乃がめでたく三十歳を迎えたその日、ルナリアは華々しくオープンした。各方面から届いたお祝いの花々が、店の入口に彩を添える。

 その花たちに負けないくらい大きな花束とワインを手に駆けつけた青葉は、バックヤードにいる莉乃の姿を見つけるなり、それらを手にしたまま抱きしめた。


 「おめでとう、莉乃」
 「青葉さん、来てくれたのね。ありがとう」
 「あたり前じゃないか。輝かしいスタートを切ったルナリアを、この目で見なきゃはじまらない」


 外国人がするように頬と頬を合わせると、近くにいたスタッフが黄色い歓声を上げた。


 「ちょっと青葉さん、公衆の面前でイチャイチャするのはやめてくんない?」


 そう釘を刺しながら登場したのは航希だ。腕組みをして、言葉とは裏腹にいたずらっぽい目をしていた。


 「悪い悪い。エネルギーに満ち溢れた場所だから、俺もつい興奮してさ」
< 290 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop