内部監査部室長は恋愛隠蔽体質です
「じゃあ、酔い潰れたら捨て置いて下さい」
もちろん、この程度で潰れはしない。酔った振りで気を大きくする演出だ。
「私は酔った『女性』を放置などしません」
無礼講が通用しない眉は吊り上がる。
「はいはい、そうですね。榊原室長は飲酒運転しない、酔った『人間』も放置しません。いつだってコンプライアンス遵守です!」
「……」
「あれ? わたし、間違った事を言いました?」
はぁ、深く長い息をつく室長。ワインとよく合う料理がそのため息で冷めてしまいそう。
「ご自分を男勝りだの、意外に乙女だと言いましたが、私には繊細な心の持ち主に見えますが? あなたは人が傷付く言葉を飲み込んでいる」
「ーー急に何を?」
喉元を見据え放たれた指摘はゴクンッ、図星を嚥下させた。
「思い当たる節はないですか?」
「失礼がないよう会話をするのはマナーです」
「そうですね。しかし、自分を下げる言い回しは止めた方がいいです。松村課長は魅力的な『女性』ですから」
そもそも最初にわたしを異性として接しないと言ったのは室長だ。わたしなら妙な気を起こさない、と。
繰り返すが彼の恋愛対象じゃなくても構わない。仕事面はともかく恋愛までヒールを履き背伸びするのはこりごり。
もちろん、この程度で潰れはしない。酔った振りで気を大きくする演出だ。
「私は酔った『女性』を放置などしません」
無礼講が通用しない眉は吊り上がる。
「はいはい、そうですね。榊原室長は飲酒運転しない、酔った『人間』も放置しません。いつだってコンプライアンス遵守です!」
「……」
「あれ? わたし、間違った事を言いました?」
はぁ、深く長い息をつく室長。ワインとよく合う料理がそのため息で冷めてしまいそう。
「ご自分を男勝りだの、意外に乙女だと言いましたが、私には繊細な心の持ち主に見えますが? あなたは人が傷付く言葉を飲み込んでいる」
「ーー急に何を?」
喉元を見据え放たれた指摘はゴクンッ、図星を嚥下させた。
「思い当たる節はないですか?」
「失礼がないよう会話をするのはマナーです」
「そうですね。しかし、自分を下げる言い回しは止めた方がいいです。松村課長は魅力的な『女性』ですから」
そもそも最初にわたしを異性として接しないと言ったのは室長だ。わたしなら妙な気を起こさない、と。
繰り返すが彼の恋愛対象じゃなくても構わない。仕事面はともかく恋愛までヒールを履き背伸びするのはこりごり。