Edge Of A Broken Heart 〜最悪続きのあとに〜
「紅茶って⋯⋯ボトルのことだったんですね」
「嫌なら飲まなくていいのよ」
「いえ!いただきます」
 目の前の真田は、確かに昔の面影は残っているのだが、あの頃とはまるで違う人のように見える。
 中学時代は、身長も私よりは高いという程度で、ヒョロヒョロとやせっぽっちだったのに、今の真田は180センチ以上はありそうで、ガタイがいいというか、鍛え抜かれているのが服の上からでもわかる。
 いやいや⋯⋯だから、そんなことはどうでもいいだろう。
 ただ、人懐こいというか、馴れ馴れしいというか⋯⋯そこは、あの頃と変わっていない。
 よりによって、かつて私が真田をいけすかないと思っていた点だけが変わっていないというのも、どうなのか。
 さっきからずっと、真田は一人で思い出話に耽ってばかりいる。
「先輩。ひとつ聞いてもいいですか?」
「何?」
「あの彼とは、もう長いんですか?」
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