Edge Of A Broken Heart 〜最悪続きのあとに〜
玄関で、借りたままの傘を手に取る。
ビニール傘ならともかく、見るからに高そうなメンズ用の傘なので、やはり返しに行かなければ⋯⋯ん?
傘の柄の部分に、黒マジックで名前と電話番号が書かれてある。
今時、持ち物に名前を書く人も珍しい。
しかも、高そうな傘なのに。それとも、高い傘を紛失すると困るからなのか?
署まで出向かなくても、この番号に連絡すれば、返すことができる。
ただ、その電話番号というのが、固定電話の番号なのだ。
携帯電話の番号ならば、電話をかけなくても、テキストだけでやり取りできるのに。
もう二度と会うこともないと思っていた後輩との再会が、あんな修羅場だなんて、あまりにもばつが悪い。
一頻りグズグズしたあと、真田の電話番号をポチポチと押す。
おかしいな⋯⋯。
何故、真田に電話するのに緊張しているのだろう。好きな人の家に電話するわけでもあるまいし。
ビニール傘ならともかく、見るからに高そうなメンズ用の傘なので、やはり返しに行かなければ⋯⋯ん?
傘の柄の部分に、黒マジックで名前と電話番号が書かれてある。
今時、持ち物に名前を書く人も珍しい。
しかも、高そうな傘なのに。それとも、高い傘を紛失すると困るからなのか?
署まで出向かなくても、この番号に連絡すれば、返すことができる。
ただ、その電話番号というのが、固定電話の番号なのだ。
携帯電話の番号ならば、電話をかけなくても、テキストだけでやり取りできるのに。
もう二度と会うこともないと思っていた後輩との再会が、あんな修羅場だなんて、あまりにもばつが悪い。
一頻りグズグズしたあと、真田の電話番号をポチポチと押す。
おかしいな⋯⋯。
何故、真田に電話するのに緊張しているのだろう。好きな人の家に電話するわけでもあるまいし。