私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!
私はいったん目を閉じて、頭の中をクリアにした。
再び目を開き、瑞稀くんが持っている青い風船に神経を集中させて――。
『浮け!』
心の中で念じたとたん、風船が瑞稀くんの手からふわりと浮いた。
「えっ?」
瑞稀くんが目を見開いた。
starixのメンバーやスタッフさんたちも、ひとりでにふわふわと飛んでいく風船に釘付けになっている。
「あっ、待て!」
瑞稀くんが慌てたように、自分の背より高く飛んでいく風船を慌ててキャッチしようとしたそのとき。