私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!
 ――カシャッ

 カメラマンさんがシャッターを押した。

「瑞稀くん、今の表情いいね~!」
「え?」

 カメラのモニターを確認すると、おどろいた瑞稀くんの表情がばっちり撮れていた。

「今みたいな顔、もう一回もらえるかな?」
「はい!」

 調子が戻ってきた瑞稀くんは、モヤモヤが晴れたような、明るい笑顔でうなずいた。
 どうせならと、私はstarixの足もとにある風船を、一つ、二つと、能力を使って飛ばしていく。
 ふわふわと宙に浮いていく風船を、みんなが楽しそうに追いかける。
 4人のはしゃぐ声が、スタジオ中に響きわたっていた。
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