すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
「デイルもリックも、あなたのことを本当の姉のように思っているのね」
「ふたりとも、とても優しくて可愛い子たちです。私も一緒にいて楽しいです」

 彼らの話をすると、エレノア様はにっこり笑い、それから少し俯いた。
 彼女は懐かしむようにぼそりと呟く。

「スヴェンも、ふたりの面倒をよく見ていたわ」

 その言葉に空気が一瞬しんと静まり返った。
 私は意を決して訊ねてみることにした。


「彼のことを、もっと聞かせてもらえますか?」

 するとエレノア様は微笑んで、嬉しそうに語り始めた。

 スヴェンは幼い頃、何が好きだったのか口にすることは少なく、穏やかで感情の起伏も少なかったという。
 人と距離を置きながらも、誰よりも人の心を理解していた。
 そんな人物だったらしい。

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