すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 どうしてなの?
 今あなたのそばにいるのは、レイラではなく私なのに!

 レイラ、あなたはどこまで私の人生の邪魔をすれば気が済むの?
 私のすべてを奪うなんて許せない!
 あんたなんか、いなくなればいいのよ!


 ある日、私は実行した。
 レイラとまったく同じ絵を描いたの。
 そして、レイラの絵が仕上がった頃に伯父様の家に行き、私の絵と交換した。

 ふふっ、レイラは私が頻繁にあなたの様子を見に差し入れを持って行っていると思っていたんでしょ。
 実は、あなたの部屋を訪れて、進捗を確認していたのよ。
 そして、私は忠実にあなたの絵を再現してみせた。

 多少異なる部分はあったけれど、伯父様はあなたの絵と私の絵の区別なんてできなかったわ。
 だって、私もすでに品評会でトップ10入りするくらいの実力になっていたんだもの。


 でもね、私には絵の依頼が来ないのよ。
 なぜか。それはあなたがいるせいよ。
 あなたがいなくなれば、みんな私に依頼してくるわ。
 そう思って、私は入念に準備したの。

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