すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
 アベリオは何度もレイラに会いに来ていた。
 けれど、私は伯父様にきちんと忠告をしておいたのよ。

「レイラの仕事の邪魔をさせてはならないと思うの。アベリオの相手は私がしておくわ」

 私のことが大好きな伯父様だから簡単に従ってくれたわ。
 伯父様は絵の稼ぎを失うと自分が贅沢をできないから危機感を抱いたのね。


 アベリオはいつも寂しそうだった。
 だから、私がいつも慰めていたの。
 最初はアベリオも私がそばにいることを遠慮していたけれど、やっぱり寂しいときにそばにいてくれる女って大切よね。アベリオはだんだん私に心を開いてくれたわ。

 だから、ちょうどいい頃合いに私はレイラの噂を彼に伝えたの。


「レイラが忙しいのは仕事ではないの。あの子は外で男と会っているのよ」

 アベリオは相当ショックを受けたみたいだった。
 私はそれからも、アベリオに会うたびにレイラのことを伝えたわ。

 レイラって、昔からいい子ちゃんだったけど、私に対しては少し感情的になるところがあったの。
 それを利用すればいいと思ったわ。

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