すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
「では、君は父親と血が繋がっていないのだな」

 エリオスは私の家族について深く訊いてきた。
 私はもう隠すこともないので、はっきりと答える。

「そうみたい。でも、直接聞いたわけじゃないの。母も私に何も言わずに亡くなってしまったわ。病気になって少し記憶が曖昧になっていたから、話せなかったのかもしれないけれど」

 エリオスは少し沈思したあと、神妙な面持ちで告げた。


「仮説だが、君とスヴェンに血の繋がりがあると俺は思っている」

 どきりとした。
 この状況からすれば、その可能性が高いことは私にもわかる。

「ハルトマン侯爵は、きちんと調べたいと言っていた。君が了承してくれるなら、君とハルトマン家の血の繋がりを証明したいと」

 その言葉を聞くと、胸の奥がざわついた。
 もし本当に血が繋がっているのなら、私はどうなるのだろう。
 これまで知らなかった家族の存在、そして自分の出生の秘密。考えるほどに、心が重くなる。

 私はこれから、どうすればいいのだろうか――

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