すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
「うふふ、大変仲睦まじいですのね」
「こんなに大切にされて、令嬢が羨ましいわ」

 よかった。セリスが喜んでいる。
 少しでも彼女の心の傷が癒えてくれると幸いだ。
 僕ができることであれば、彼女の望みを何でも叶えてあげたいと思う。
 なぜなら、彼女は傷ついた僕を慰めて癒やしてくれたからだ。


 セリスが望むなら、彼女がほしいものを何でも買い揃えるつもりだ。
 彼女の望む結婚式も挙げるつもりだ。

 どうせなら、レイラに僕たちの結婚式を見せつけてやりたい。


 君はショックを受けるだろうか?
 君はひどく後悔するだろうか?
 セリスを傷つけ、僕を裏切ったことを、悔やんで泣いてくれるだろうか?

 レイラのその姿を見てみたいものだ。
 そうすれば僕もセリスも、君を少しだけ許してやれる気がする。


 僕は本当にお人好しだと思う。
 これほどの仕打ちを受けながら、レイラを許す機会を作ろうとしている。

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