ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~


「はい、どうぞ。琥珀のジュエルストーン」

「ありがとう……」



ジュエルストーンはまた私の手に戻ってきた。

琥珀の……宝石の名前であって、私の名前を呼ばれたわけではないのに、なぜかくすぐったくなってしまう。



「体調は?大丈夫?」

「あっそういえば……副作用とか忘れていたくらいに、なんともないかも……」

「それならよかった」



ホッとしたように微笑んでいる。さっきまでのちょっと意地悪な笑顔じゃないから……またドキッとしちゃう。

昨日もそうだけど…日向くんは本当に心配してくれていて、そして惜しみなく治癒のジュエルを使ってくれている。



「日向くん……昨日も今も……本当にありがとう」

「ん」



笑顔でお礼を告げると、日向くんは少し顔をそらして頷いた。
< 42 / 165 >

この作品をシェア

pagetop