ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~

このドキドキを早く終わらせたくて……開き直って思いっきりジュエルを込めてみた。



「うっ…………」



初めての感覚。私のジュエルは強く思いっきり発動する、というタイプではないから、こんな感覚は初めてだ。

やっぱり少し怖い……副作用のことも頭をよぎってしまう……



「大丈夫だから。俺がいるから。副作用なんて感じさせない」



私の心の中を読むように優しい声をかけてくれて、さらに手が強く握られる。

さっきまでの怖さや不安がウソみたいな安心感。

思い切って最後の力を振り絞る。

手の中の感覚が変わり、そっと見てみると……


キラッ……


オレンジ色と黄色が混ざったような色の綺麗な石に変わっていた。



「日向くん!これっ……!」

「おめでとう、ジュエルストーンだね」

「できたんだ……わぁ……」

「琥珀……の宝石にそっくりだね。同じ名前。ピッタリじゃん」



そう言って私の手からジュエルストーンを取って光に当ててみている日向くん。

琥珀……もちろん本物の宝石ではないけれど、同じ名前の宝石と似ていて嬉しいな。
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