ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~
クラスメイトも続々とできているようで、いろいろな声が聞こえてくる。
「せんせー!俺のジュエルストーン小さいよ」
「初めてでこれなら十分だな」
「でも……やっぱり俺のジュエルが弱いからなんだ」
「そんなことないさ、ジュエルに強いも弱いも、上も下もない。それぞれが自分の力を大切に、活かしていくのが大切だ」
「いいか、みんなのジュエルはまだ原石。これから磨けばどんどん光っていく。どう活かすかは自分次第だ」
原石……なるほど。私も、もっともっと頑張って行こう!
キーンコーンカーンコーン……
ちょうど授業が終わったので立ち上がろうとすると日向くんに、くいっと袖を掴まれた。
「待って。放課後のことだけど……」
「放課後?」
「え……さっき言ったじゃん」
きょとんとしている私を見て、えー……という顔で不満気にしている。
こんな表情もするんだ、昨日から色々な日向くんを知れてちょっと嬉しいな。
放課後のことはちゃんと聞いてなかった……今朝はいっぱいいっぱいで……って言い訳はよくないね。
ごめんなさいと告げようとした時、突然脳内から言葉が流れてきた。
『橙山琥珀さん、森野翡翠さん……』