男装幹部はお姫様にご執心
……ふざけんな。


ぽっと出のクソヤンキーなんかに十数年と大事にしてきた奈々を奪われてたまるか。



なんとか奈々が姫になるのを回避するために言い訳を並べてみる。





「でも、俺は反対だな。姫っていったら危険がつきものだし…

奈々は別に強いとかじゃないでしょ?やっぱり心配ってゆーか」




「もー、藍ちゃんは心配性なんだから!
姫って言っても守ってくれる?らしいし、大丈夫だよ!」





くるっとターン。
私の方に向きなをしてバシッと指をさす。



「そ れ よ り!まーた俺って言った!
前は私だったのにどーしたの?」



こてん。と首を傾げて、心配そうに私に尋ねる。



「……別に。遅めの厨二病?」






誰のせいだよ。なんて、一生言うことがないであろう台詞を飲み込んで話す。






「ブッブー!!厨二病の人は自分こと厨二病なんて言いませーん!」





「んー……じゃあ、思春期なんじゃない?」
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop