Excessive love.
着替えてからリビングに戻ってくると直樹さんが夕飯の用意を既に済ませてくれていた。

この間まで「これは、どうやるんだ…?」と、私の後に引っ付いて質問ばかりしていたのに、今は手際よく1人で全て済ませている。

その姿を見ているとキッチンにある食器棚からグラスを取って振り向いた時、直樹さんの目が私を捉える。それから少し嬉しそうに笑顔を向ける。

どうやったらそんな人懐っこい可愛い笑顔も出来るのか…。


「用意できた。早く座って。」

「全部準備してもらって…、ありがとうございます。」

「いつもやってもらってるから気にしないで。」


そう言いながら水が入ったグラスを私の前に置く。

これ以上完璧になられたら、私が何も出来なくなるのも困る。

席に着いて直樹さんと向かい合って「いただきます」と2人で手を合わせる。2人で料理に手を付け食べ進める。安住さんの作ってくれた食事は久しぶりだったけど、変わらず美味しい。

人に作ってもらうご飯の良さを何度でも思い出させてくれて、優しい味に第2の実家の味と言っても過言では無い程、食べたら安心できる料理だ。

直樹さんも元々安住さんを呼ばなくなると言う選択肢はなかったようで、私が家事をするようになってからも、時々は安住さんに助けてもらおうと言って、変わらず週1では呼んでくれている。
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