Excessive love.
「あれ、今日アポ取ってたの?」
ホワイトボードを確認した及川くんが、こちらへ声を掛けてくる。
「うん。元々昼からだったんだけど、ちょっと早めに出る。今日はオフィスの空気が良くないから」
私のその言葉に、自分たちが空気の原因を作っていた自覚があったのか、背後の席で盛り上がっていた女性社員達が一斉に口を噤んだ。気まずい沈黙が流れたのも束の間、彼女たちは慌てたように、今度は昨夜のテレビ番組の話などを無理やり始めた。
うちは比較的アットホームな職場だし、適度な雑談をする分には構わない。だけど、いくら反感を買っている相手とはいえ、延々と続く陰口を聞き流し続けるのも、ましてや一緒になって同調するのも、聞いていて気分が良い物ではない。
「…庇った?」
「なんのこと?よく分からないけど、行ってくる」
それだけ言い残して鞄を掴み、オフィスを後にした。
私が彼女を庇うわけがない。そんな義理もなければ、理由もない。それに、きっと姫野さんだって、私なんかに庇われることなど望んでいない。
ホワイトボードを確認した及川くんが、こちらへ声を掛けてくる。
「うん。元々昼からだったんだけど、ちょっと早めに出る。今日はオフィスの空気が良くないから」
私のその言葉に、自分たちが空気の原因を作っていた自覚があったのか、背後の席で盛り上がっていた女性社員達が一斉に口を噤んだ。気まずい沈黙が流れたのも束の間、彼女たちは慌てたように、今度は昨夜のテレビ番組の話などを無理やり始めた。
うちは比較的アットホームな職場だし、適度な雑談をする分には構わない。だけど、いくら反感を買っている相手とはいえ、延々と続く陰口を聞き流し続けるのも、ましてや一緒になって同調するのも、聞いていて気分が良い物ではない。
「…庇った?」
「なんのこと?よく分からないけど、行ってくる」
それだけ言い残して鞄を掴み、オフィスを後にした。
私が彼女を庇うわけがない。そんな義理もなければ、理由もない。それに、きっと姫野さんだって、私なんかに庇われることなど望んでいない。