Excessive love.
隆太と二人で声のした方へ顔を向けると、オフィスの入り口に直樹さんが立っていた。
「…朝倉さん」
「説明しろ。姫野に協力ってどういうことなのか」
直樹さんの問いかけに、隆太は私を掴んでいた手の力を緩めていった。
普段の温厚で優しい彼からは想像もつかない、低く、怒気がこもった声。静まり返ったオフィスにその声が響き、空気はひりつくほどに張り詰めていた。
「…あみに…、実季と縒りを戻せるように協力してやるから、朝倉さんとあみが抱き合っている写真を撮れと命令されました」
「抱き合っている写真って…」
「会議室で、あみが転ぶふりをして朝倉さんの方に倒れ掛かった時に、俺はそのタイミングを写真で撮っていて、それを使って二人が別れるように仕組むと聞いていて…、俺、正直実季がこんなに傷付く物だって知らなくて」
「…知らなかった?」
「実季がこんなに傷付くと知ってたらもちろんこんな作戦乗ってません! …俺と別れた時もあんなあっさりだったし、実季は男に執着しないから、朝倉さん相手でも一緒だって…思っていて…」
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、直樹さんの体が動いた。
彼は迷いなく隆太に掴みかかると、その顔面を拳で思い切り殴りつけた。
ガッ、という鈍くて重い音が響き渡る。
「直樹さん!」
一拍遅れて、隆太が床にどさりと尻餅をついた。
殴られた頬には、見る間に痛々しい痕が浮かび上がっていく。
私の静止する声が届くよりも、直樹さんが感情を出し、行動に移す方がはるかに速かった。
「…朝倉さん」
「説明しろ。姫野に協力ってどういうことなのか」
直樹さんの問いかけに、隆太は私を掴んでいた手の力を緩めていった。
普段の温厚で優しい彼からは想像もつかない、低く、怒気がこもった声。静まり返ったオフィスにその声が響き、空気はひりつくほどに張り詰めていた。
「…あみに…、実季と縒りを戻せるように協力してやるから、朝倉さんとあみが抱き合っている写真を撮れと命令されました」
「抱き合っている写真って…」
「会議室で、あみが転ぶふりをして朝倉さんの方に倒れ掛かった時に、俺はそのタイミングを写真で撮っていて、それを使って二人が別れるように仕組むと聞いていて…、俺、正直実季がこんなに傷付く物だって知らなくて」
「…知らなかった?」
「実季がこんなに傷付くと知ってたらもちろんこんな作戦乗ってません! …俺と別れた時もあんなあっさりだったし、実季は男に執着しないから、朝倉さん相手でも一緒だって…思っていて…」
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、直樹さんの体が動いた。
彼は迷いなく隆太に掴みかかると、その顔面を拳で思い切り殴りつけた。
ガッ、という鈍くて重い音が響き渡る。
「直樹さん!」
一拍遅れて、隆太が床にどさりと尻餅をついた。
殴られた頬には、見る間に痛々しい痕が浮かび上がっていく。
私の静止する声が届くよりも、直樹さんが感情を出し、行動に移す方がはるかに速かった。