Excessive love.
「相手は姫野さんだったの?」

「そう。」

「…そっか、発覚して家を出てきたんだね…。」

「それで、図々しいお願いだって分かってるんだけど、1日だけ泊めてくれない?明日朝には出て行くから。」


彼氏と同棲している人にこんなことを頼み込むのは本当に心苦しい。優花の彼氏は、私も知る相手だから尚更気まずい。

優花の彼氏は私と同じ営業部に勤める及川(おいかわ) (あゆむ)くん。彼も同期にあたる。

優花と及川くんは大学時代から仲が良かったらしいが、交際は会社に入ってからで、2人も交際期間は長いが交際を知っている相手は私しかいないらしい。それどころか及川くんは彼女が居る事を公表していなくて、その理由は分からない。

結構普段から関わりがあるだけにお願いするのが申し訳なかったけれど、そんな事を言っていられる余裕も無かった。


「1日と言わず落ち着くまで居ればいいじゃん。」

「そんな迷惑掛けられないよ。優花だけならまだしも及川くんも居るし。」

「でも…」

「大丈夫!貯金もあるし、なんとかなるわよ」


ひとまず家を借りるまでを何とかしのがなければいけない。その間はホテルとか泊まって保証人とかは両親に協力してもらって…、とこれからの事をぼんやりとは考え始めていた。
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