Excessive love.
「わかりました。お土産一緒に選べて嬉しかったです。」

「うん。俺も。ついでに自分達のも買ったから、家で食べよう。」

「いつの間に…?」

「自分達のを忘れる訳にはいかないよな。」


そう胸を張って言っている朝倉さんに少し笑って一緒にゆっくりと旅館方面に少し早めに戻っている時だった。

後ろから「実季!」と声を掛けられ、私と一緒に朝倉さんも振り返って声の主を確認した。その声が怒っていて何事かと思えば、隆太だった。

勢いよくこちらに向かって歩いてきては、私に冷たい視線を浴びせてきている。


「変だと思ったんだ。あんなに長く付き合ったのに俺の事、もう何も感じてないと思う様な態度を取る実季が。」

「は…?何を言ってるの?」

「実季も浮気してたんだろ。それが自分はバレなくて俺が浮気してるって知って、責め立てて上手い事別れるようにしてたんだな。最低かよ、お前。」


何か勘違いされている様で、流石にこの発言には黙っていられなかった。

何か言い返そうとすると、朝倉さんがそんな私を手で制して首を横に振る。


「残念な男だな。」

「はい?自分がですか?部下に全部浮気押し付けて、人の彼女取って楽しいですか?」

「君が手放しちゃいけなかった相手を手放しただけだろ。俺が彼女にアプローチしたのは、君が浮気して別れた後だよ。ずっと黙って見てただけだった。」

「そんな嘘、誰が信じるんですか。」

「信じてもらう必要もないけど。君の浮気が発覚する前から俺達が交際してたなんて証拠は絶対に出てこないし、今も俺が一方的に好きなだけで、交際していないから。」


その発言には驚いて私も朝倉さんを見ると、仕事の時に見る落ち着いた様子の朝倉さんしかいなくて、意図が分からず困惑する。
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