Excessive love.
連れてこられたのはホテルの最上階にあるバーで、一歩足を踏み入れた瞬間に敷居の高さを肌で感じた。
このホテル自体が超高級で、一泊するだけでもかなりの額が必要になる。バーが、宿泊客以外でも利用できることも知ってはいたけれど、まさかここへ直樹さんと一緒に来ることになるなんて、想像もしていなかった。
カウンターに座ると、直樹さんはここのマスターとも親しげに言葉を交わし始める。
私はまだこの贅沢な雰囲気に慣れることができず、落ち着かないまま周囲をきょろきょろと見渡していた。すると、突然横から肩をグイッと抱き寄せられ「今、交際している、新田 実季さん」と突然紹介され、心臓が跳ねた。驚いて直樹さんの方を見ると、直樹さんは私に微笑みかけてくる。
「へぇ、遂に朝倉さんも身を固めたんだ」
「ひとりでも良いって思ってたけど、彼女があまりにも素敵だったから」
「惚気てんなあ」
そんな会話を交わすと、直樹さんは笑っていた。私はといえば、ただただ困惑していた。
(その設定は…、会社だけじゃなかったの?)
マスターがメニューとおしぼりを置くと、そのまま別の客の対応へと離れていく。その隙を見計らって、私は声を潜めた。
「…あの、直樹さん? その…、恋人設定ってここでも?」
「その話、しようと思ってた。今日」
改まった直樹さんのトーンに、思わず背筋が伸びる。向き直ろうとすると、「待って、まずはお酒を頼んでからにしたい。好きなものを頼んで」と制された。
言われるままメニューに視線を落とすと、私はサングリアを、直樹さんはバーボンをロックで注文した。
やがて琥珀色の液体が直樹さんの手元に届くと、彼は静かな声で話し始めた。
このホテル自体が超高級で、一泊するだけでもかなりの額が必要になる。バーが、宿泊客以外でも利用できることも知ってはいたけれど、まさかここへ直樹さんと一緒に来ることになるなんて、想像もしていなかった。
カウンターに座ると、直樹さんはここのマスターとも親しげに言葉を交わし始める。
私はまだこの贅沢な雰囲気に慣れることができず、落ち着かないまま周囲をきょろきょろと見渡していた。すると、突然横から肩をグイッと抱き寄せられ「今、交際している、新田 実季さん」と突然紹介され、心臓が跳ねた。驚いて直樹さんの方を見ると、直樹さんは私に微笑みかけてくる。
「へぇ、遂に朝倉さんも身を固めたんだ」
「ひとりでも良いって思ってたけど、彼女があまりにも素敵だったから」
「惚気てんなあ」
そんな会話を交わすと、直樹さんは笑っていた。私はといえば、ただただ困惑していた。
(その設定は…、会社だけじゃなかったの?)
マスターがメニューとおしぼりを置くと、そのまま別の客の対応へと離れていく。その隙を見計らって、私は声を潜めた。
「…あの、直樹さん? その…、恋人設定ってここでも?」
「その話、しようと思ってた。今日」
改まった直樹さんのトーンに、思わず背筋が伸びる。向き直ろうとすると、「待って、まずはお酒を頼んでからにしたい。好きなものを頼んで」と制された。
言われるままメニューに視線を落とすと、私はサングリアを、直樹さんはバーボンをロックで注文した。
やがて琥珀色の液体が直樹さんの手元に届くと、彼は静かな声で話し始めた。