天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

六章*悪妻、破廉恥疑惑に動揺する

 目が覚めて私はサァァァと血の気が引いた。

「なんでここで寝ているのぉぉぉぉ!!」

 昨夜はリビングで寝ていたはずなのに、なぜか寝室のベッドで目が覚めたからだ。

 隣をパッと見るとシオン様がいない。

「私、私、無意識でなにかやらかした!?」

 焦ってベッドの中央を見るとプルメリアは昨夜と同じく整列している。

「だ、だいじょうぶ……? いや、でも、シオン様がいないってことは……!」

 バッとベッドから飛び降りる。

「シオン様! どこ! まさか途中で飛び降りたり」

「するわけないだろう」

 リビングに繋がるドアを開いたのはシオン様だ。
< 113 / 305 >

この作品をシェア

pagetop