天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

「あ、あの、私、なにかしましたか? なんで、ベッドに寝ていたのか」

「そもそもはじめから一緒にベッドで寝ていただろう?」

 シオン様は機内誌を下ろし、笑いながら私を見る。

(そうだった。シオン様が寝付いてからベッドから出たんだった。それで、シオン様が起きる前に戻ろうとして……。覚えてないけど自分で戻ったの?)

 アセアセしながら、昨夜の自分について探りを入れる。

「あ、いえ、一度目が冷めて、ソファーで水を飲んだ記憶があるのですが……」

「そうなのか。私は気がつかなかったな」

「あの、それで、私、変なことしてないですか?」

「変なこと? 夫婦なら当たり前のことはしたが?」

 シオン様がサラリと答えて、私は顔が真っ赤になる。

「ふ、夫婦なら当たり前ぇ!?」

 声が裏返る。
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