天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

(それに、ローレンス殿下より心配なのは――)

「やはり、魔塔などと言う場所に閉じ込めておくのはもったいなくはありませんか? いくら漆黒の魔術師だとしても」

「たしかに、宮廷への復帰を早急に求めたほうが良いでしょうな」

「あの才能をあの悪妻に独占させるわけにはいかない」

 そう囁く研究者たちは、白い目で私を見た。

(とんだ手のひら返しじゃない?)

 私は思いつつ、彼らに向かって優雅に微笑む。

「あら? 私の夫を評価してくださりありがとうございます。ただ、気がつくのが遅すぎましてよ? いまさら返してなどと言われましても、へそが茶を沸かしましてよ?」

 その言葉を聞いてカッと顔を赤らめる研究者たち。

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