天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~
(私はそんなの許せない! エリカと結ばれてほしいなんて思わないけど、でも、自死することなんかなかったじゃない!! 辺境で幸せになったってよかったはずよ!)
そう思った私は、今後雪だるま式に不幸になる予定のシオン様を攫ったのである。
(宮廷追放も失踪もさせない! もちろん自死だって阻止するわ!!)
私の望みはシオン様の安寧なる生活のみだ。
そのためなら、自分自身はどんな悪女とされてもいい。
そう思い、今まで推し第一として生きてきたのだ。
ローレンス殿下から婚約破棄されるようにと、一生懸命ルピナの悪評を流し、シオン様が失踪した場合にも備えてきたのである。
(本当に、悪女ルピナに生まれ変わって良かった。少なくとも、私がルピナならシオン様を失墜させる原因を作らないでいられるもの)