天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

「はい。結婚には同意いたしました。が、まさか、愛する弟が監禁されるとは思わなかったのです。セレスタイト公爵家の後ろ盾を得て、宮廷で活躍することを前提に結婚を許したのですが、実際は魔塔という妖しげな場所に閉じ込められているではないですか。しかも、ルピナ嬢とは別居生活だとか。結婚は隠れ蓑だったのではないですか?」

 オリバーに問われ、私はウグと口を噤んだ。

「最近シオンが発表している数々の研究結果を見ればわかるとおり、我が弟はルピナ嬢が独占していいものではありません。直ちに解放し、宮廷に従事させるべきと考えております」

 オリバーはそう言うと鼻からムフーと息を吐いた。

 ローレンス殿下は大きく頷く。

「最近、王国では凶事が続いている。長雨が続き、『聖なる花園』の花が枯れ、神殿には雷が落ちた。神のご加護で雷による被害はなかったが、これらはルピナ、お前の呪いだと言われている!」

 ローレンス殿下が私を指さす。

(長雨はエリカのせいだし、神殿に被害がなかったのは避雷針のおかげでしょ)

 私は思いつつ、考える。
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