天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~
「たしかにいいわね。先日できあがった豪華寝台列車は素晴らしかったわ。そうね! そうしましょう!」
機嫌良く答えると、店長も頷いた。
「では、ハルニレ山脈のホテルにも連絡しておきます。離れのコテージを押さえておきましょう。恋人たちの邪魔をする者がないように」
店長はそうウインクして、準備を始めた。
私はワクワクしてくる。
(どうせ、王都から離れるんだもの。シオン様にとって思い出になる旅にしたいわ)
少しでも気が晴れるように、そう願わずにいられないのだった。