天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

「ふたりきりでコテージか。伸び伸びできそうだ」

 シオン様がニコリと微笑み、私はバキュンと胸を打ち抜かれた。

(ふ、ふたりきり! たしかにそうなんだけど、シオン様から改めて言われると、ドキドキが止まらないわ……!)

 心臓を押さえつつ、言い訳するように付け加える。

「コテージ風とはいえ、良質なスタッフがおります……ので、正確にはふたりきり……ではないんですけど……」

 私がしどろもどろに付け加える。

「良質なスタッフか。安心だな」

 シオン様が意味深に微笑む。

(え? なに? なにその微笑み!! 危険な香りがするわ……)

 クラリと眩暈を感じた瞬間、カラスが呆れたように「カー」と鳴いた。私は我に返る。

「では、車内をご案内しますね」

私たちは豪華寝台列車に乗り込み、デラックススイートに向かう。

「さあ、シオン様。こちらにどうぞ」

 私はシオン様を室内に案内する。
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