無口な人魚姫と粗暴な海賊
「椅子をこちらに持ってくればよろしいでしょうか?」
意図を汲み取ってくれたミーシャに心の中で感謝の言葉を述べて、コクリと頷く。
ミーシャは洗練された動きで、軽々と片手で椅子を持ち上げる。
ひょいっと効果音がつきそうなほど、軽く持ち上げたミーシャにパールは内心驚いていた。
小柄な見た目に反して力持ちなミーシャ。
先程、護衛も担うと言っていたから、強くて当たり前だ。
椅子も軽く持ち上げることができるのも、そう考えると全く不思議ではない。
そんなことを考えているうちに、パールの目の前に椅子が置かれた。
パールはバスタブのふちまで近づき、『どうぞ』と言うように 、手のひらを前に出して椅子へと指先を向ける。
「座って……よろしいのですか?」
驚いたのだろう。
ミーシャの耳がピーンと立ち、声は驚いたような、戸惑ったようだった。
悪いとは思う。驚いている相手にこんなこと思うのも失礼だろう。
でも――。
感情に合わせて動くふわふわの耳が、なんだかとても可愛らしい。
座るのを促した程度で驚く理由はよく分からなかったが、可愛らしいと思ってしまったお詫びに、戸惑いを溶かせるように、笑顔を浮かべてみた。
しかし、笑顔を浮かべた瞬間ミーシャはピシャリと固まり、そして少し悲しげな表情をした。
「ありがとうございます。パール様。」
ミーシャがゆっくりと腰掛ける。
まだ、どこか浮かない顔をするミーシャ。
きっと、自分の笑顔が歪だったのだろう。
意図を汲み取ってくれたミーシャに心の中で感謝の言葉を述べて、コクリと頷く。
ミーシャは洗練された動きで、軽々と片手で椅子を持ち上げる。
ひょいっと効果音がつきそうなほど、軽く持ち上げたミーシャにパールは内心驚いていた。
小柄な見た目に反して力持ちなミーシャ。
先程、護衛も担うと言っていたから、強くて当たり前だ。
椅子も軽く持ち上げることができるのも、そう考えると全く不思議ではない。
そんなことを考えているうちに、パールの目の前に椅子が置かれた。
パールはバスタブのふちまで近づき、『どうぞ』と言うように 、手のひらを前に出して椅子へと指先を向ける。
「座って……よろしいのですか?」
驚いたのだろう。
ミーシャの耳がピーンと立ち、声は驚いたような、戸惑ったようだった。
悪いとは思う。驚いている相手にこんなこと思うのも失礼だろう。
でも――。
感情に合わせて動くふわふわの耳が、なんだかとても可愛らしい。
座るのを促した程度で驚く理由はよく分からなかったが、可愛らしいと思ってしまったお詫びに、戸惑いを溶かせるように、笑顔を浮かべてみた。
しかし、笑顔を浮かべた瞬間ミーシャはピシャリと固まり、そして少し悲しげな表情をした。
「ありがとうございます。パール様。」
ミーシャがゆっくりと腰掛ける。
まだ、どこか浮かない顔をするミーシャ。
きっと、自分の笑顔が歪だったのだろう。