夜を繋いで君と行く
「生まれて初めて、好きな人とまるっと1日過ごして、いっぱい祝ってもらって…こんな誕生日は二度とないかもしれない。…それくらい、楽しかった。全部律のおかげだよ。」
「…初めて、言ってくれた…。」
「え?」
頬を染めて、耳まで赤くなった律が怜花の方を見つめた。
「好きな人って。」
「えっ…あっ…あ!ほ、本当はもっとちゃんと…今じゃなくてもっとちゃんと言えたらって思ってたんだけど…変な形で言っちゃってごめんっ…!」
「変な形じゃないよ。ていうかもう無理、限界。一回手、離して?これじゃ抱きしめらんない。」
言われるがままに怜花は腕の力を緩めた。するとすぐに律の腕が怜花をぎゅっと抱きしめた。いつものように怜花の肩に律の顎が乗る。ぐりぐりと頬を寄せてくるところまでがセットかと思いきや、律は抱きしめたまま動かない。
「律…?」
「…はぁー…ちょっと待って本当に。怜花から抱き着いてくれただけで結構何起こってんの今ってレベルだったのにさ…。『好き』までもらっちゃっていいの?俺の誕生日じゃないのに。」
怜花の後頭部に律の手が回る。頭を優しく撫でてくれるその手には温かさが宿っている。
「…な、なかったことにはしたくないよ。…言っちゃったし。」
「…うん。怜花の『好き』が聞けて嬉しい。俺も好き。…好きだよ。」
「耳元っ…!強すぎるから何回も言わないで…!霞んじゃう…さっきのじゃ…。」
「え~無理~もう口から出ちゃうし。だって怜花が好きとか言ってくれんの、1年後とかだと思ってたし。」
「…そんなに待つ気でいたの?」
「うん。待つ気っていうか、急かす気がなかった。だってそういうのはさ、言ってって要求するものじゃないじゃん。言いたくならないと出てこないでしょ?」
言いたくなかったわけではなかった。ただ、言葉にすることに躊躇いがあったのは事実だ。言ってしまったらはっきりと自覚し、させてしまう。律のことが好きで、その気持ちに嘘はないことを。逃げたいわけではないが、今の位置から一つ、気持ちを進めてしまう。深入りし、深入りされることへの怖さはいつだってある。
しかし今日は、嬉しい気持ちがいっぱいでいつもより数段浮かれてしまった。それが口を滑らせた。
「…初めて、言ってくれた…。」
「え?」
頬を染めて、耳まで赤くなった律が怜花の方を見つめた。
「好きな人って。」
「えっ…あっ…あ!ほ、本当はもっとちゃんと…今じゃなくてもっとちゃんと言えたらって思ってたんだけど…変な形で言っちゃってごめんっ…!」
「変な形じゃないよ。ていうかもう無理、限界。一回手、離して?これじゃ抱きしめらんない。」
言われるがままに怜花は腕の力を緩めた。するとすぐに律の腕が怜花をぎゅっと抱きしめた。いつものように怜花の肩に律の顎が乗る。ぐりぐりと頬を寄せてくるところまでがセットかと思いきや、律は抱きしめたまま動かない。
「律…?」
「…はぁー…ちょっと待って本当に。怜花から抱き着いてくれただけで結構何起こってんの今ってレベルだったのにさ…。『好き』までもらっちゃっていいの?俺の誕生日じゃないのに。」
怜花の後頭部に律の手が回る。頭を優しく撫でてくれるその手には温かさが宿っている。
「…な、なかったことにはしたくないよ。…言っちゃったし。」
「…うん。怜花の『好き』が聞けて嬉しい。俺も好き。…好きだよ。」
「耳元っ…!強すぎるから何回も言わないで…!霞んじゃう…さっきのじゃ…。」
「え~無理~もう口から出ちゃうし。だって怜花が好きとか言ってくれんの、1年後とかだと思ってたし。」
「…そんなに待つ気でいたの?」
「うん。待つ気っていうか、急かす気がなかった。だってそういうのはさ、言ってって要求するものじゃないじゃん。言いたくならないと出てこないでしょ?」
言いたくなかったわけではなかった。ただ、言葉にすることに躊躇いがあったのは事実だ。言ってしまったらはっきりと自覚し、させてしまう。律のことが好きで、その気持ちに嘘はないことを。逃げたいわけではないが、今の位置から一つ、気持ちを進めてしまう。深入りし、深入りされることへの怖さはいつだってある。
しかし今日は、嬉しい気持ちがいっぱいでいつもより数段浮かれてしまった。それが口を滑らせた。