夜を繋いで君と行く
「…あの…。」
「うん。」
律が怜花を腕から解放する。怜花は恥ずかしくて顔が上げられないが、律の視線がまっすぐに向けられていることは何となくわかる。
「…待っててくれて、ありがとう。いろんなこと、待たせてて…悪いなって思ってはいるんだけど、いつも勇気が…足りなくて…。」
不安ばかりが広がって、勇気はすぐに集まってくれない。頑張りたい気持ちはあるのに、それ通りに口も体も動いてはくれない。そんな矛盾ばかりの自分を待つのはきっと、楽しくないはずだ。
「律に喜んでほしいとか…そういう気持ちはあるの。だから、言ったら喜んで…くれる…んだろうな…って、思い上がりかもだけど、考えたことは…あって…。」
「うん。」
「律が嬉しいって言ってくれて…安心した…。急かさずに待つって言ってくれて…安心しちゃった…。またこうやって甘えて…ずるいなって思うんだけど…。」
「うん。」
「…ちゃんと頑張って、律に近付くから。…だからもうちょっとだけ、甘えたままの私でいる時間があっても…いい?」
「…うん。どーんと甘えにおいで。」
腕を開いて満面の笑みを浮かべる律に、怜花はぎゅっと抱きついた。律の背中に腕を回し、律の心音が聞こえるようにぴったりとくっつく。律の温度も香りも、鼓動の速さも落ち着く。ただそこにいるだけでいいと、肯定してもらえるような気がして。
「くぅー…可愛い。可愛さがやばい。」
「…全然可愛くない。」
「怜花が自分のこと可愛くないって言うのは、元カレ君たちの呪いのせい?」
「…だけでは…ないと思う。」
「そっか。…みんな見る目ないなぁ。こーんなに可愛いのに。」
「…律が変わってるんだよ。普通は面倒なの、私みたいな人は。」
「面倒だとしても、そこが可愛いって思える人と付き合えばいいのにね。自分にとって都合がいい人じゃなかったってことでしょ、元カレ君たちにとってさ。そもそも相手を自分のいいように都合よく使いたいって気持ち自体が間違ってんだから、怜花は一つ一つ拾わなくていいんだよ。…今日一日で怜花がどれだけ傷ついてきちゃったのか、今までよりもよく見えて…うん、呪いは俺が解くからね。たとえどれだけ時間がかかっても。
」
律が腕の力を緩めた。そして不意に、怜花の耳元で唇の離れる音が鳴った。
「!?」
「やっぱり耳弱いね、怜花。はは、真っ赤になった。」
「は、離れる!もうやんない!寝る!眠い!」
「え~今日ってちゅーしてなくない?外出メインだったし。怜花の誕生日にちゅーしないとかナシじゃない?」
「な、なしじゃない!」
「逃がしません~。…誕生日特別仕様ってことで、…いつもよりも長く、キスしていい?」
「うん。」
律が怜花を腕から解放する。怜花は恥ずかしくて顔が上げられないが、律の視線がまっすぐに向けられていることは何となくわかる。
「…待っててくれて、ありがとう。いろんなこと、待たせてて…悪いなって思ってはいるんだけど、いつも勇気が…足りなくて…。」
不安ばかりが広がって、勇気はすぐに集まってくれない。頑張りたい気持ちはあるのに、それ通りに口も体も動いてはくれない。そんな矛盾ばかりの自分を待つのはきっと、楽しくないはずだ。
「律に喜んでほしいとか…そういう気持ちはあるの。だから、言ったら喜んで…くれる…んだろうな…って、思い上がりかもだけど、考えたことは…あって…。」
「うん。」
「律が嬉しいって言ってくれて…安心した…。急かさずに待つって言ってくれて…安心しちゃった…。またこうやって甘えて…ずるいなって思うんだけど…。」
「うん。」
「…ちゃんと頑張って、律に近付くから。…だからもうちょっとだけ、甘えたままの私でいる時間があっても…いい?」
「…うん。どーんと甘えにおいで。」
腕を開いて満面の笑みを浮かべる律に、怜花はぎゅっと抱きついた。律の背中に腕を回し、律の心音が聞こえるようにぴったりとくっつく。律の温度も香りも、鼓動の速さも落ち着く。ただそこにいるだけでいいと、肯定してもらえるような気がして。
「くぅー…可愛い。可愛さがやばい。」
「…全然可愛くない。」
「怜花が自分のこと可愛くないって言うのは、元カレ君たちの呪いのせい?」
「…だけでは…ないと思う。」
「そっか。…みんな見る目ないなぁ。こーんなに可愛いのに。」
「…律が変わってるんだよ。普通は面倒なの、私みたいな人は。」
「面倒だとしても、そこが可愛いって思える人と付き合えばいいのにね。自分にとって都合がいい人じゃなかったってことでしょ、元カレ君たちにとってさ。そもそも相手を自分のいいように都合よく使いたいって気持ち自体が間違ってんだから、怜花は一つ一つ拾わなくていいんだよ。…今日一日で怜花がどれだけ傷ついてきちゃったのか、今までよりもよく見えて…うん、呪いは俺が解くからね。たとえどれだけ時間がかかっても。
」
律が腕の力を緩めた。そして不意に、怜花の耳元で唇の離れる音が鳴った。
「!?」
「やっぱり耳弱いね、怜花。はは、真っ赤になった。」
「は、離れる!もうやんない!寝る!眠い!」
「え~今日ってちゅーしてなくない?外出メインだったし。怜花の誕生日にちゅーしないとかナシじゃない?」
「な、なしじゃない!」
「逃がしません~。…誕生日特別仕様ってことで、…いつもよりも長く、キスしていい?」